●同姓同名の『しばたきょうへい』くん登場 今回、この映画祭では、「村川透」「柴田恭兵」の同姓同名の方がいたら無料で映画祭に招待するという企画をやっていた。会場には「柴田恭平」君がトークショーを見にきていた。恭兵さんは恭平君と握手をして、恭平君に「どういう「きょうへい」っていう字を書くんですか?」と質問をした。「平(たいら)って書く」という恭平君に会場が爆笑、「『恭』は同じなんですね」とご両親に聞く恭兵さんに、返事をするご両親。「よくわかりました(笑)」と恭兵さん。
「僕は『恭(うやうや)しい』という字に兵隊の『兵』なんですけど、村川さんは僕の本名を平(たいら)だと思ってらっしゃる、でしょ?」という恭兵さんに、監督が「……そうです…そういえば(笑)」と答えて会場が爆笑。
「この間もお手紙いただいたんですけども…平という字で…、あぁ、そおか〜って(苦笑)」という恭兵さんに、また会場が爆笑。「僕は、兵隊の『兵』なんですけども、本名なんですけども(苦笑)間違えないでよろしくお願いします(笑)そうじゃなくと「恭平君」のところ行っちゃいますよ(笑)」という恭兵さんに、またまた会場が爆笑。
映画『最も危険な遊戯』でもクレジットが『柴田恭平』になってることに、「そうなんだよねー(笑)」という監督に、恭兵さんは「まぁ、そんなもんです(苦笑)」と(会場爆笑)。
「本名でずっと芸名って大変ですね」という荒井さん。「免許の書き換えとかに言って呼ばれても、「まさかな」って思ってるでしょう(笑)」という恭兵さん。
そんな中、「今、柴田恭平くんのことをすごく心配になってきちゃって…。」という恭兵さん。「恭平くんね、まじめな役もいっぱいやってますから…、大丈夫だからなっ。虐められたらNHKの大河ドラマも出たことあるんだぞーと。上杉謙信ってのやったんだぞーって言ってください(笑)」という恭兵さんの言葉に会場が爆笑。
「むらかわとおる」の同姓同名の方は三重県にいらっしゃったけど、遠くて会場へは来れなかった。そんな話に、監督の先祖が三重県の津にいて、そこから山形へ移り住んできたという話になる。
●『はみだし刑事情熱系』函館ロケでの監督出演シーンについて
スクリーンに『はみだし刑事情熱系』函館ロケでの写真が映される。村川監督が出演しているシーンの撮影風景。このワンシーンだけのために役者を1人東京から函館まで連れて行くのはもったいない、監督が出たほうがいいんじゃないかと言う人がいて、出演することになったという。「恭兵ちゃんをはじめ、出演者の人たちはやりにくかったと思いますが(苦笑)」という監督、そして、「監督はね、早い・巧い・安い」という恭兵さんに会場爆笑。監督はギャラももらってないということで「安い」ということ。「恭兵さん、よく噴出しませんね」という荒井さんの言葉に、「もう慣れてますから(笑)」という恭兵さんに、また会場が爆笑。
●刑事役について
恭兵さんは、刑事モノをやりたいというわけではなく、たまたま1人の男の人をやりたいなと思うと、その男がたまたま刑事だったということが多かったという。刑事役はいろんな要素があって好きだけど、1人の男としてとらえたときに、『半落ち』の志木刑事の生き方もすごい素敵だと思ったのでやりたいと思った。これからも刑事モノをいっぱいやっていくと思うけれど、今一番怖いのは、ついこの前までやっていた「高見兵吾」という役が身体の中からまだ抜け切れていないような気がすること。8年間もやっていると、しぐさや語り口がどうしても出てきてしまうんじゃないかなっていう不安はある。
●恭兵走りについて
「ものすごく早いです、撮ると、スピードが。でも多少は落ちてきてる…」という監督の言葉に会場が爆笑。
「大追跡の頃に犯人を追いかけるシーンがあって、すぐに追いついてしまうんです」という恭兵さん。たまたま犯人役の方も足が遅かったこともあるけども、追いついたら、監督が「このカットで捕まえるな」と怒る。でも一生懸命走って、遅くというのは恭兵さんはできなかったので、「申し訳ないけどもっと距離を離すか何カットか繋げてほしい」、「僕は一生懸命走りたいんだ」とお願いしたことがあったという恭兵さん。
●いつか山形・村山で村川監督と恭兵さんの映画を!
いつか山形を舞台にした映画を村川監督に撮ってほしいという話をしても、真面目な監督は安請け合いをしない。こういうものはふっとできることもあるし、わからないもの。でも、いつも作りたいと思っているという監督。
恭兵さんは、山形が舞台で静かにさくらんぼかなんかを作っている地味な暗い男をやってみたいと思うというと、会場から爆笑とともに拍手が。
●松田優作さんのエピソード
優作さんが入院されている時にテレビで『あぶない刑事』を観ていてボソッと「恭兵には敵わねえな」と言ったというエピソードについて。
「あるプロデューサーの方からお聞きしたんですけど、嬉しかったですし、悲しかったですね」という恭兵さん。監督も少し涙声で「変わっていく彼(=恭兵さん)を見て心底出てきた言葉なんじゃないかと思って、私も感激しました。」という。
恭兵さんは、優作さんとは一緒に仕事をすることはなかったけれど、会うたびに、優作さんは「やるぞ、恭兵、次やるぞ」と声をかけてくださっていた。恭兵さんも「ちゃんと正面に立って、いつでもキャッチボールできる体制でいようと思っていた」「優作さんに見られて恥ずかしくないものをちゃんとやってないと怒られるな」「優作さんが見ていてくれるんじゃないか」と、いつも、そして、今でもそう思いながらやっているという。
●今年の予定は?
「映画を1本やるっていうのと、また連続モノをやるというのが決まってます」と恭兵さん。
「それは、ドラマですか?」という荒井さんの質問に、「えぇ、ドラマ、まだ具体的には話は決まってないんですけども。またテレビのほうでも、映画館へも足を運んでいただければ・・・」と恭兵さん。
「映画はまだ何とは言えないですか?」という荒井さんの質問に、「いや、言ってもいいんじゃないでしょうか・・・(笑)」という恭兵さんの言葉で会場から笑い。「多分、あぶない刑事を」と恭兵さんがいうと、会場からはワーッと歓声があがり大きな拍手が起こった。そして、「監督は…まだ決まってなくて」という恭兵さんの言葉に会場から笑いが起こり、「恭兵さん、ぜひ、村川監督を!」という荒井さんの言葉でまた会場から笑いが起こる。
そして、「あぶ刑事をまた頑張って、息切れしながら走ると思います」と恭兵さん。
●最後に会場のファンの皆さんへ
「監督と出会わなかったら僕はココにいないと思ってるくらいに、監督にはホントに感謝してるんです。」という恭兵さん。「監督という職業で役者はすごい左右されます。僕のいいところも悪いところもいっぱい引き出して下さって感謝いっぱいいっぱいです。」という恭兵さんの言葉に会場から大きな拍手が起こった。
●花束と記念品贈呈
トークショーが終了し、恭兵さんと村川監督に、村山市の子供たちから花束の贈呈。BGMは「たかが愛」。
恭兵さんへは、花束と一緒に、名産のバラ染めのショール、「村川組」と背中に書かれた映画祭のスタッフジャンパーが贈られた。
監督へは母校である楯岡中学校の校歌を作詞したそうで、在校生からお礼のメッセージが贈られ、校歌が入っているCDが贈られた。
そして、最後に記念撮影。
【編集後記】
第1回村川透映画祭、大成功のうちに幕を下ろされたこと、本当におめでとうございました。
そして、コーディネータの荒井幸博さん、映画祭スタッフの皆様、本当にお疲れさまでした。
第2回開催も素晴らしい映画祭になるように、楽しみにしております!
そして、村川監督、これからも恭兵さんの作品、どんどん撮ってくださいね。
最後に、このレポートを書くために、写真・内容構成チェック等でご協力いただいた皆様、ありがとうございました。
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